お金にまつわるお散歩。
今回は明治時代の文豪、樋口一葉が困窮時代に足繁く通った旧伊勢屋質店に行ってきました。
日時限定ですが、建物内を見学することも出来ます。
現代では質店の数がかなり減っていることもあり、なかなかマニアックかもしれませんが昔の人々の暮らしを支えた業態を知れる貴重な史跡でした。
近くにあった一葉の旧跡にも行ってきましたよ😊
散歩&見学所要時間:1時間30分
樋口一葉の代表作「たけくらべ」を読んだことのない方でも現在の5千円札の顔となると「あぁ、あの人ね!」となるはずです。
多くの著書を残したのですが、結核によって24歳の若さでこの世を去りました。
そして晩年にお金に困った一葉は自宅近くにあったこの質店にてお金を借りていました。
彼女が生きたのは明治時代(1860年代〜)ですが、この質店、なんと1980年代まで営業していたというから驚きです。
しかも戦禍を免れたため、当時の商家の建築様式が残っている貴重な建物です。
本郷三丁目駅近くの菊坂通りからスタートして徒歩10分くらいで質店に到着しました。
白い蔵に客から預かったものを保管し、右の建物の1階部分で接客、2階は住居として使っていたようです。
蔵の中にはタンス等が置いてありましたが、中を開けたことはまだ無いそう。中身気になる😅
蔵の2階へ荷物の出し入れをするため吹き抜けになっていました。天井近くの梁に縄をつける形で荷物の上げ下げをしていたようです。
のれんも奥の客間にありました。”七”と書いて”しち”てん(=質店)ですね。面白い😊
あと興味深かったのが、お客さんが融資を受け取る代わりに預けた品物を記録した台帳。
ズームアップして見ると、コートや羽折、メリンス(毛織)など衣服が多く預けられていたのがわかります。
いただいたパンフレットにも当時の質店の預け物の約8-9割が衣類と記載がありました。
これはとても意外でした😳 金目のモノとなると時計とか宝飾品を想像したものですから。。。
でもよく考えると当時(戦前)の庶民はそういったものを持っている人の方が稀だったからでしょう。
ちなみにこの台帳は和紙でできており当時は貴重だったので、再利用でほうきとしても使っていたそう👏
中の見学を終えて外に出ると”出桁(だしげた)造り”が確認できます。
これは軒を深く出すための手法で、これによって質店には大切な風格・威厳を示す意図があったようです。
うーん。仕事が細かい!(もちろん良い意味ですよ笑)
今回紹介しなかったもの以外にも「へぇ〜」となるものが沢山だったので興味のある方はぜひ!
旧伊勢質店の後、近くの一葉の旧跡にちょっと立ち寄りました。
かなり狭い路地の奥にあり、井戸も残されていてノスタルジーな雰囲気が漂っておりました😊
ちょっと違った角度からのお金にまつわるお散歩でした♪
Momo
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